2010/11/02 00:04:19
藤堂 志津子(とうどう しづこ)
1949年3月14日- 小説家
本名は熊谷政江。札幌市生まれ。
札幌北高等学校、藤女子短期大学国文科卒。現在も札幌在住である。
19歳で詩集『砂の憧憬』を刊行する。広告代理店勤務を経て、1988年、『マドンナのごとく』で、北海道新聞文学賞を受賞、直木賞候補にもなる。
1989年、『熟れてゆく夏』で直木賞受賞、以後恋愛小説作家として活躍する。女性の心の内部をつく恋愛小説を多く発表している。
『マドンナのごとく』は1990年に門奈克雄監督、名取裕子主演で映画化され、藤堂もカメオ出演している。これは2人の自衛隊員を同時に恋人にする結末だが、ヒロインはそれを自ら「共同便所」と言ってみせる。ここには藤堂作品の原点があり、複数の男と同時につきあうような女を描きつつ、それを美化せず、恋愛の中の性欲、孤独、見栄、打算などを冷徹に描き出している。これが藤堂の作風で、特に1998年の『夜のかけら』以降に新境地を見せ、『昔の恋人』で高い達成に至った。またそれ以後は、30代後半、40代の女の恋愛とセックスを描いて、余人の追随を許さない。
1988年 『マドンナのごとく』で第21回北海道新聞文学賞
1989年 『熟れてゆく夏』で第100回直木賞
北海道栄誉をたたえて賞
1990年 札幌市民芸術賞
2001年 『ソング・オブ・サンデー』で第8回島清恋愛文学賞
2003年 『秋の猫』で第16回柴田錬三郎賞
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