2012/10/14 07:27:39
北海道人 14
「北海道人」とは、幕末の探検家松浦武四郎の雅号である。
武四郎の著作に「近世蝦夷人物誌」というのがある。
安政4年(1857)に箱館奉行所に提出されたが、あまりにも生々しい
ものであったがために実際に公のものとなるのは武四郎が亡くなった
あとだった。
しかし、武四郎が蝦夷地探検を通して最も幕府や新政府に言いたかった
ことはこの一冊だったといえる。 この人物誌というのは、99人の老若男女アイヌの姿が書かれている。
アイヌに対する偏見(野蛮・乱暴など)が強くあった中で、優れた能力を持ち
人徳もあり、幕府や藩の方針に服している者も多くいる。
また、藩の政策で悲惨な状況のコタンの現状をきめ細かく紹介しているものだった。
(写真は積丹半島神威岬にある女人禁制の門)
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