2011/03/06 00:26:28
北方領土問題 81
ノモンハン事件 23
第二次ノモンハン事件
意外なことにノモンハンの戦場で最も厚い装甲をもっていたのは、日本軍の4両の九七式中戦車(最大装甲厚25mm)であった。ただし、対戦車戦闘をまったく考慮していない八九式中戦車と九七式中戦車の短砲身57mm砲の装甲貫徹力は、ソ連軍戦車の長砲身の45mm砲に大きく劣った(しかも歩兵直協を旨とする日本戦車に搭載された徹甲弾の数は少なく、また冶金技術の後れから徹甲弾の強度も劣っていた)。
実際に戦車第3連隊長吉丸大佐は、当時最新の九七式中戦車でこの戦いに参加したが、7月3日にBT-5の砲撃により撃破され、戦死している。しかし一方、射撃の腕は訓練をつんだ日本兵の方が優れ、小隊単位で砲撃し、たとえ装甲を貫徹できなくてもBTやT-26の機関部付近を狙撃、ガソリンタンクに引火させ撃破するなど、かなり健闘している。また8mmの装甲しか持たない装輪装甲車は虚弱で、しかもタイプによっては乗員の頭上にガソリンタンクがあるという構造的欠陥もあり、7.7mm重機関銃の徹甲弾の集中射撃や九二式十三粍車載機関砲の13.2mm弾でも撃破可能であった。
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