2010/11/27 00:55:03
トーチカ
広尾から浦幌の海岸沿いに、
巨大なコンクリートの固まりが墓石のように立ち並んでいる。
旧日本軍が造った防衛陣地のトーチカだ。
波や風雨の浸食を受けながらも、戦争の記憶をとどめる遺物として今も残る。
終戦間際、アメリカ軍は道東の沿岸で上陸作戦を検討。
道東防衛を担当した陸軍の第七師団(当時は帯広)は、大樹町では1944年の
夏から秋にかけて突貫工事で多数のトーチカを築いた。
トーチカは艦砲射撃などの爆風を避けながら軽機関銃などで応戦する陣地だ。
実際の上陸時は海岸ラインは半日も持たない。トーチカは時間稼ぎの場。
トーチカのある海岸線は探り合いの『接点』となる場所でもある。
十勝の海岸は米軍の上陸もなく敗戦を迎えた。
「海岸を破られたら、十勝でも沖縄のように地上戦で住民に多大な被害が出たはず。
二度と戦争は起こさないように親が子に語る材料として、トーチカは残す価値がある」
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