④積丹町 <チャレンカ・シララ姫伝説>
<神威岩伝説>
神威岬先端の岩。
義経に想いを寄せるチャレンカは、知らせず旅立った事を知り、
「和人の船、婦女を乗せてここを過ぐればすなわち覆沈せん」という言葉を残して海へ。
岩と化した。
女性を乗せた船がこの沖を過ぎようとすると必ず転覆し、神威岩はかつて女人禁制だった
というから、穏やかでない。
ニセコ・積丹・小樽海岸国定公園にふくまれる積丹町余別の西岸の景勝地。
日高の平取から雷電岬を越えて、岬の沖にさしかかった義経一行は、
荒波にもまれて今にも難破しそうになりました。
義経は、神威岩と海の神、風の神に祈りを捧げると、 ふしぎなことに
波も風もおさまり、無事通過できました。
一説には、平取のアイヌの娘、チャレンカもまた義経を慕って後を追い、 船の行く手をはばむために
身投げしたのが、 立岩として残っていると伝えられています。
神威岬はその昔女人禁制の地といわれ、 女性が乗った船がこの辺りを通るとチャレンカの恨みに
よって、 必ず転覆したと伝えられています。
現在、神威岬への遊歩道は"チャレンカの小道"といわれ、 野鳥のさえずりを聞きながら散策を楽しめます。
義経を追って、高波にのまれたシララ姫伝説
積丹岬の東、入舸は昔アイヌの人たちが住んでいたところです。
義経一行は、日本海沿岸を北上、 神威岬の沖を船で通過しようとしていました。 ところが、この辺りは、風の強さと潮の流れの早い難所。
荒海に櫂を流され、かろうじて入舸に流れつきました。 首長は娘のシララに義経を介抱させ、義経の傷も順調に回復していきました。 海辺を散歩する義経とシララの姿は、ほほえましい光景でした。しかし、ここも義経にとって安住の地でなく、 一族の再興をはかる大望を胸に船出をしたのです。 シララは岩伝いに船を追いましたが、 折りから満潮となった大波にのみこまれてしまいました。波間に沈んだかと思うとシララは浮かびあがり、 そのまま岩になったということです。
現在、"シララ姫の小道"と呼ばれる積丹岬周辺は、 奇岩の多いビューポイントです。