アイヌ民族の蜂起 29 シャクシャインの戦い(3)
2013/03/05 08:42:27
シャクシャインの戦い(3)
シャクシャインを首長とするアイヌ民族蜂起は松前藩(和人)とアイヌ民族の
交易における差別と誤魔化しが不満として積み重ねられていた。
しかし、その不満の導火線に引火したのは、松前藩が加担していた首長オナビシ
と、独自のアイヌ文化を主張するシャクシャインとの漁労権争いだった。
静内町は北海道の東の文化と西の文化の接点ともいえる地域で、静内川上流
から西方のシュムンクルと同川下流から東方のメナシウンクル両集団の接点でも
あった。
シュムンクルに属するハエの首長オニビシとメナシウンクルの首長カモクタイン、
そしてその死後跡を継いだシャクシャインとは漁労権を巡り抗争を続けていた。
両者の争いは松前藩を仲介に一度は停戦となりましたが、その後再発し、オニビシ
が殺された。その姉婿ウタフが松前藩に援助を要請に赴いた帰りに病死すると、
シャクシャインはそれを松前藩による毒殺とアイヌに伝えたことから、アイヌと和人との
抗争へと発展したのである。
(写真は、蝦夷地の地図)
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