滝の上発電所は北海道夕張市滝ノ上にある北海道企業局が
運営・管理する水力発電所である。
水系・河川名 - 石狩川水系・夕張川
使用開始年月 - 1925年1月
発電所型式 - 水路式
認可出力 - 最大2340kW 常時0kW
使用水量 - 最大17.806m³/s 常時0.320m³/s
有効落差 - 最大17.88m 常時20.40m
年間発電電力量 - 2446000kWh
歴史
滝の上発電所は1925年(大正14年)1月に
北海道炭礦汽船株式会社自家発電設備として建設され、北炭滝之上水力発電所
と呼ばれた。
白色で縁取られ「北斗星」の描かれたラウンドトップの窓が印象的なレンガ積みの
風格のある建築である。
後に、電力需要の増大に伴い建設された清水沢火力発電所とともに北海道の石炭
産業を動力面からを支えてきたが、北海道炭礦汽船の夕張での採炭事業の撤退後
は、何度か所有者の移転を経て、1994年(平成6年)4月に北海道が北炭真谷地炭
鉱株式会社から譲渡を受け北海道企業局が運営・管理することとなる。
当発電所は
2001年に北海道遺産空知の炭鉱関連施設と生活文化」の一部に選定されている。
空知は国内最大の産炭地として最盛期に100炭鉱、83万人の人口を擁し、日本
の近代化を支えたが、エネルギー政策の転換による合理化、閉山が相次ぎ空知の炭鉱
は姿を消した。
地域に残る炭鉱関連施設は生産から生活まで多岐にわたり、まさに屋根のない博物館。
また、三笠市を発祥とする北海盆踊りなど、ヤマは今に続く多くの生活文化を空知に残し
ている。
当発電所は
財団法人北海道公営企業振興協会が北海道企業局の委託を受けて運営・管理
している。
発電は通年ではなく、雪解け時期(3月~5月)に限って行われている。
使用開始から80年以上経ち、老朽化が著しいため大規模な改修が必要である。
しかし、大改修をして存続させるにしても多額の費用がかかり、また、発電所を廃止
するにしても河川法により堰や水路工作物などの原形復旧が求められるためこれも
また多額の費用がかかる。
発電所を所有する北海道としてはどちらを取るにしても多額の費用がかかるため頭
を抱えている。
一般公開
通常は立ち入りが禁止されているが、年に一度、滝の上公園で開催される10月中旬
の紅葉まつりの際に、通常立ち入りができない施設の一般公開が行われている。
通常は敷地外から外観のみ見学可能。
敷地内の見学は北海道企業局の許可が必要。
交通
鉄道:JR石勝線滝ノ上駅下車、徒歩約10分。