2011/10/07 00:40:09
赤心社<開拓団体> | ||||||
赤心社(本社は神戸栄町3丁目)は明治14年1月株主総会を開いて『耕工夫 | ||||||
規則の大旨』を決定し、株主中より委員を選出した。委員の中には旧三田藩 | ||||||
主九鬼隆義や同大参事白洲退蔵らも名を連ねている。 | ||||||
13年8月に始まった株の募集は、4月に至って600株(一株60円、一時払込みで | ||||||
も一月50銭、10年を以て満額としてもよかった。後者は移住民でも容易に株 | ||||||
主になれるよう配慮したもの)に達したので、移民募集に着手。 | ||||||
社長は本社に居り、副社長は現地に駐在することになった。 | ||||||
第一次募集に応じた移民は途中暴風雨に合い函館で20日間の滞在を余儀なく | ||||||
され、5月19日浦河に到着した。6月28日社長鈴木清は第一次入植状況を視察 | ||||||
するため神戸を発し7月31日浦河に着いた。早速開拓地を視察したところ、開 | ||||||
拓されたのは僅かに七反歩で、あまりの業績不振に鈴木は唖然とした、すぐ | ||||||
さま札幌に赴き開拓使勧業課、租税課その他各方面に奔走して、農事指導者 | ||||||
を迎え為替送金、麻種の払い下げ、耕牛・機械類の購入に成功し、失望離散 | ||||||
した移民を集め激励した。 |
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