栗山町
1986年6月21日
衆院選公示日の早朝、栗山町の鳩山神社。
「初めてこの地から出馬します。
頑張りますのでよろしくお願いします」
選挙は衆参同日選となった。
由紀夫は、自分の勝利、そして父・威一郎、弟・邦夫の
必勝も願い深々と頭を下げた。
緊張した表情を浮かべ、車で岩見沢市に向かう由紀夫を、
約30人の鳩山地区の住民らが見送った。
「北海道は全く知らない土地。鳩山農場があった栗山にすがるような気持ちもあるんだろうな」
開拓農家4代目の長谷川本昭は、
そんなことを考えながら走り去る車を見ていた。
岩見沢市のプレハブ事務所前の第一声には、
200人を超える聴衆が集まった。
「私の故郷は北海道です。北海道のために頑張ります」。
演説が終わると同時に一斉に約30羽のハトが飛び立ち聴衆から歓声が上がった。
栗山町(くりやまちょう)は、北海道空知支庁管内南部にある町。
町名の由来はアイヌ語のヤムニウシで、ヤムニ・ウシ(栗の木・多いところ)の意訳といわれている。
旧町名角田(かくた)は、開拓者の出身地「仙台藩角田(かくだ)」よりとられた。
歴史
・1888年(明治21年)5月16日
宮城県角田藩士泉麟太郎氏が「夕張開墾起業組合」を設立
7戸24人が阿野呂川左岸(角田)に入植。
・1890年(明治23年)には「角田村」設置が告示され、
1900年(明治33年)角田村戸長役場が設置。
・開田事業、二股炭礦開坑、奥地開発、栗山市街地区の商工振興などで、
1900年(明治33年)の角田村の戸口が1,200戸、5,000人を突破。
・1902年(明治35年)に二級町村制が施行され、自治体としての新生の第1歩を踏み出した。
二級町村制を5年経験した角田村は、1907年(明治40年)に一級町村に昇格。
・昭和に入り、角田炭礦の発展とともに人口は20,000人を突破し、
1949年(昭和24年)に町制が施行され「栗山町」と改称、1963年(昭和38年)には
役場庁舎を角田から栗山へ移行。
(写真は、鳩山神社)