2013/01/24 07:34:24
十勝国(とかちのくに) 38
道ができて町ができる
北海道の歴史は本来、応仁の乱くらいまで遡らなければならない。
しかし、開拓が始まったのは明治維新後なので歴史は浅いといわれる。
更に、開拓が始まって10年ほどで基本方針ができてしまった。
開拓使の時代は明治15年で終了だった。
その基礎を作ったのは3人で、黒田清隆・ケプロン・クラークである。
開拓使長官の黒田清隆は北海道開拓にあたり樺太の視察を行っている。
未開地の開拓には、すでに開拓の経験をした国の人たちに支援をしてもら
うことが最善であると考えた。
ロシアの脅威も開拓を急がせた。
その結果、気候も似ているアメリカに出向きアメリカ合衆国政府の農務局
長であるケプロンに白羽の矢を立てた。日本でいえば農林水産大臣である。
局長の職を辞めさせて連れてくるのであるから破格の報酬であった。
それにしても、黒田清隆は一流のヘッドハンターである。
北海道がカリフォルニアに似ていると言われる人が多いのは当然である。
西海岸の開拓シナリオが生かされているのである。
アメリカ西海岸は、まずは道ありきから始まる。
砂漠地帯に道(フリーウェイ)を作り、道の出入り口に大きなショツピングセ
ンターを建設し、その周りに住宅が建てられ、町ができていくのである。
町は道から始まるのであって、町と町をつなぐのが道ではない。
(写真は、黒田清隆像に刻まれた言葉・札幌大道公園にケプロンと並んである)
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