2010/08/26 00:34:05
サロベツ原野(サロベツげんや)は北海道北部にある
豊富町と幌延町の海岸線沿いに広がる湿原である。
独特の植生が豊富に見られることから、一部の区域は特にサロベツ原生花園
と呼ばれることもある。湿原の規模は200平方kmにも及ぶ広大なものである。
2005年11月8日にはラムサール条約に登録された。
サロベツの地名はアイヌ語の「サルオペツ」(アシの生える川)の転化に由来する。
上サロベツ原野と下サロベツ原野に分かれ、後者は利尻礼文サロベツ国立公園
の特別保護地区であり、ペンケ沼、パンケ沼といった沼地が点在する。
泥炭性の低湿地であり、海岸砂丘とその背後にある宗谷丘陵によって阻まれた潟湖が、
泥炭による長い堆積作用によって形成された。
また、国指定サロベツ鳥獣保護区(集団渡来地)に指定されている
(面積2,560ha、全域が特別保護地区)。
悠久の時を経てなお力強い大自然の姿を見せるサロベツ原野。
北海道の最北端に広がる2万3000haもの広大な湿原は「利尻・礼文・サロベツ国立公園」
に指定されています。
湿原の中央に位置する原生花園では、初夏から秋にかけて、ツルコケモモやヒメシャクナゲ、
鮮やかな黄色をしたエゾカンゾウや可憐な紫のエゾリンドウなど、
約100種にも及ぶ湿原植物や花々が壮観。
あまりにも広大な泥炭地は、主とする酪農業にはやっかいなもので、近代化農業が始まると
共に各地で大規模な農地開発が行われ、泥炭地の排水やサロベツ川のショートカットなどで
湿原の水位が次第に低下していきました。
また、公園内の地下水路も変化が観られ、泥炭地が乾燥化しはじめ、西側からササが侵入してきました。
そこで、1983年から環境庁ではサロベツ湿原の保全事業の研究と対策を引き続き実施しています。
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