2011/08/14 00:13:48
北海道へ志願して渡った士族たち 6
明治3年 仙台藩士・片倉邦憲 3
サラキ岬に眠る「咸臨丸」
サラキ岬は、木古内町亀川地区に位置し、沖合では、幕末に活躍した
咸臨丸が眠るといわれています。岬からは、津軽海峡を一望し函館山を眺め
ることもできます。
チューリップ花壇や咸臨丸モニュメントなどの整備も行われ、木古内町の観光
スポットのひとつとなっています。
咸臨丸は、1857年にオランダで産声をあげ、幕府海軍創成期の主力艦と
して配備されました。1860年、木村摂津守喜毅、勝海舟、福沢諭吉、ジョ
ン万次郎など百余名を乗せ、渡米する幕府遣米使節護衛目的の随伴艦として太
平洋を渡る偉業を成し遂げるなど、幕末の動乱期に日本近代化の歴史的象徴と
して活躍しました。
しかし、その栄光とは裏腹に、晩年は戊辰戦争の渦に巻き込まれ、軍艦から
北海道への物資運搬船となり数奇な運命をたどります。
戊辰戦争で敗れ、北海道移住を余儀なくされた仙台藩片倉小十郎家臣団を乗せ
て仙台の寒風沢を出港した咸臨丸は、箱館経由で小樽に向かう途中、明治4年
10月5日、木古内町のサラキ岬沖で座礁沈没します。
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