北海道の知事
建設グラフ2001年2月号の記事内容より
――「サッポロビール」や「カナモト」のように、北海道で育ちながらも一度、成長軌道に乗ると、大市場を求めて道外へ出てしまう企業もあります
堀
それはそれで良いのです。
ただし、営業拠点を北海道にしっかりと置いてもらうことが大事です。
業績が上がったら、途端に東京へ出てしまい、北海道は単なる出稼ぎの場と考えてしまうようでは困ります。
――北海道への赴任と言えば、「官」の場合は出世コースとして扱われ、「民」の場合は左遷のように見られています。
しかし、地元北海道民が、北海道らしさ、北海道のアイデンテティーを深く自覚し、常にそれを意識しながら行動することで、そうした偏見を払拭できるのでは
堀
そうです。私たちが主張する“北海道スタンダード”とは、まさにそれを指して言うのです。
北海道の知事
建設グラフ2001年2月号の記事内容より
――北海道の成り立ちは本州と違って、歴史が浅いため、日本のアイデンテティーと言える伝統と、アメリカナイズと言えるグローバルスタンダードとの中間にあるように思われます。
とするならば、今後、そのスタンスをどこに保っていけばよいのでしょうか
堀
スタンスに拘る必要はないのです。
北海道としてのオリジナルなもの、新しいものを作っていけば、それでよいのです。
経済基盤も弱いわけですから、それをどうカバーするか。
それには、いかに「北海道」にこだわるか、という視点が重要です。
今や、中央(政府)を見ていれば仕事ができる時代ではありません。
北海道でまずやろうと、足下から考えていかなければなりません。
農産物でも工業品でも何でもそうですが、地域にあるものに対して、地域の皆さん が誇りを持つことから始めることです。
北海道の知事
建設グラフ2001年2月号の記事内容より
――先日、朝日新聞にマハティール・マレーシア首相のインタビュー記事が掲載されましたが、同首相は“LOOK EAST”政策に関するコメントの中で、「日本には失望した。西洋のマネばかりしている。
日本独特のやり方で成長してきた、その過程を東南アジアも学んできたのに、それが変わってきている」と発言していました。
日本も“国際標準”の主張に押される形で、過度に欧米の基準に合わせようとし
ている傾向が見られます
堀
グローバルスタンダードとは、要するにアメリカン・スタンダードです。
しかし、スタンダードというものは、地域の歴史、風土、伝統によって育まれていくわけです。
そういうものが混じり合い、統合された形で、日本のありようというものが決まってくるのではないでしょうか。
したがって、北海道は北海道としてのスタンダードを持てば良いと考えています。
北海道の知事
建設グラフ2001年2月号の記事内容より
――それらを踏まえてみた場合、北海道民の意識には、変化または変化の兆しは見られますか
堀
もちろん、変化はあります。例えば、産業クラスターが20地域にできていますが、これ自体がそもそも 意識変化の表れです。
問題は、それを私たち行政がどれだけバックアップしていけるか。バックアップというよりは、むしろそうした取り組みをいかに実現していくかが問題です。
これは道内に限った問題ではありませんが、地域の皆さんと、道庁や道内212市町村がいかに協力しあっていくかにかかっています。
要するに、“協働-coraboration”ということですね。
現代は、経済のグローバル化や情報ネットワークの発展によって、農林水産業をはじめ、製造、金融、建設などあらゆる産業分野を取り巻く環境が大きく変化しています。
したがって、このような中で、北海道経済が将来にわたって健全な発展を実現していくには、活力ある企業活動に支えられた民間主導の自立型経済への転換を、着実に進めていくことが不可欠です。
そのためには、産業クラスターによって、情報通信、食品、住宅、観光関連の産業や、環境・リサイクル、福祉といった、北海道が優位性を持ち、今後成長が期待される分野に重点を置いた展開を図っていくことが必要です。
北海道の知事
建設グラフ2001年2月号の記事内容より
――それを踏まえ、新世紀の北海道の行政と政治システムはどうあるべきと考えますか
堀
今、世界の社会経済システムは、かつてない変革の荒波に
さらされています。
行政も政治も、わが国と地域の新たな発展の道筋を切り開
いていくという歴史的な責務を負って います。
したがって、時代の潮流を見極めながら、前例にとらわれない大胆な発想を活かした政策の推進 が求められると思います。
また、21世紀は知恵の時代だと言われています。
地域が独自のカラーを打ち出しながら競い合い、高め合っていくことが大事です。
地域が創意工夫をこらしながら、自らの責任で物事を決め、行政と市民とのパートナーシップで 個性豊かな地域づくりを進めていくこと。
まさに地方分権を本物に仕上げていく時代だと言えます。
ですから、まちづくりにおいても、これから個性がより尊重されるべきだと考えており、そのために は地域ごとの政治、行政、そして市民の力量が問われてくるものと考えています。
北海道の知事
建設グラフ2001年2月号の記事内容より
――北海道は、自律の道を目指していますが、現実には
予算総額約3兆円のうち、自主財源 はおよそ6,000億円
程度で、残りは地方交付税や政府補助金に依存しています。
まずは経済的、財政的自立が課題ではないかと思いますが、どんな方法、道筋によって 実現できていくと考えますか
堀
自律というのは、決して行政が先導するのではありません。
まずは道民が自律意識を持つということが前提です。
今までのように、何でもかんでも行政が先導し、民間が後からついてきて実現するというわけには いきません。
長野県や栃木県の知事選の結果を見ても分かるように、今や地域の皆さんの意識は変わってい るわけです。
地域の皆さんと行政とが一体となって、これからどうしていくのかをまず話し合うことが大切です。
北海道の知事
堀達也 1
――いよいよ21世紀を迎えましたが、北海道と北海道民の未来像
をどう想定していますか
堀
北海道は、まだまだ経済情勢も雇用情勢もともに
厳しい情勢にあり、将来展望は見えにくい状況です。
しかし、中長期的に見ると、環境問題や食料問題など地球規模の課題への対応といった面で、北海道が持っている可能性は極めて大きいと思います。
グローバル社会でも生き残れるような持続的な農林水産業の確立、資源リサイクルシステムの確立、さらには環境保全に貢献する技術開発などによって、自然と調和した循環型社会を実現することは、この北海道でこそ可能だと考えています。
それによって、北海道を心から愛する道民の皆さんも、北の大地に移り住もうというチャレンジ精神を持った人々も、やりがいのある仕事に就きながら、大らかな風土の中で様々な交流の輪を広げ、新鮮で美味しい食べ物や優れた自然環境に囲まれながら、心豊かに暮らせる大地であること。
私は、北海道は将来にわたってそうした魅力あふれる地域であり、内外に貢献していけるものと信じています。
そのためにも道民の皆さんと力を合わせて新しい北海道づくりに取り組んでいかなければならないと考えています。
の小学校教諭や北海道教職員組合委員長及び日本
教職員組合副委員長、道議経て1952年10月第25回
衆議院議員総選挙中選挙区時代の北海道1区から
立候補し初当選。
では東京都選挙区で無所属新人見城美枝子を海江田万里と共に支援したが
見城は落選。旧民主党結成に参加。
し当選して国政復帰を果たした。
以後、2009年総選挙まで5回連続、小選挙区で当選している。
ど党内護憲派の代表格。
旧社会党系議員を中心にしたグループ、「新政局懇談会」(通称・横路グループ)
を率い、民主党内で強い影響力を持つ。
に達し、国連の警察的機能に積極的に貢献するために別組織を作って国際協力を
進めるとともに、自衛隊は国土防衛に徹して海外派遣しないことなどを確認した。