2013/01/20 08:21:54
十勝国(とかちのくに) 34
ケプロン報文の7条
開拓使最高顧問のケプロンが「お雇い外国人」に基礎調査を実施し、
それに基づいた産業政策がまとめられた。それが「ケプロン報文」である。
明治4年11月に提出された初期報文の骨子は次の通り。
1. 北海道の気候や土壌は農業に適しており、また、開発できる資源も豊かにある。
2. 北海道の主都として札幌を考え、札幌から室蘭や石狩までの交通路をつくる。
3. 札幌に工場を設け、機械の力を利用する。
4. 開拓にあたり、地形や地質の測量をおこなう。
5. 北海道に合った農業や生活を、日本の農民がつくりあげることは簡単なことでは
ないので、欧米の農民を移住させ、それを見習わせる。
6. くだものの栽培に適した土地なので、各国から苗木を取り寄せ、植えてみる。
7. 北海道と東京の官園に、付属の農学校を設ける。
現在の北海道各地を回ってみると、この時に実施されたものが多いのに驚く。
依田勉三が偶然読んだ「ケプロン報文」に対する先見の明は正しかったといえるだ
ろう。
(写真は、ケプロンと相対して立つ黒田清隆の像)
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