2013/01/29 07:44:29
十勝国(とかちのくに) 43
アイヌ民族
北海道の開拓で、日本人が忘れてはならないことがある。
蝦夷地はすでにアイヌ民族が住んでいた大地であったことだ。
樺太を含めて1万1000人のアイヌ人口が確認されている。
明治16年晩成社の依田勉三たちが入植したころには、十勝国には
1000人を越えるアイヌ人がいた。特に広尾に多かった。
帯広にも10戸ほど住人がおり、アイヌの人達との協力を求めて会食を
おこなっているほどである。
明治維新に入り、ロシアとの駆け引きもあり北海道の開拓は一挙に
進められた。アイヌ民族はそれまでの生活が一変していく。
彼らの生活の糧であった山や川・海は和人の進出で取り上げられていった。
最も困ったことは、鮭を取ることを禁止されたことである。
鮭は冬場の食料として保存食であったからだ。
開拓はお雇い外国人の力添えもあり大きく前進したが、その代償はあまりにも大きかった。
(写真は、和人との交易品だったアイヌの昆布)
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