2012/12/23 07:50:51
十勝国(とかちのくに) 6
「十勝名称の由来」
本日この十勝国は1800年代前半のころを想定して書いている。
十勝の内陸に和人が入っていくにはまだ半世紀あまり後のことである。
明治まであと68年。
「トカチ」の名称の元は「トカプ」である。
「トカプ」とはアイヌ語で「乳」を意味する。
それは、この十勝平野は北海道で三番目の大河があることに由来する。
(第一位が石狩川、第二位が天塩川)
北は大雪山系、南西には北海道の背骨のように連なる日高山系などに
囲まれた地形で、この山々から来る川の流れが十勝川にそそいでいる。
しかも、山が近いので、殆どが急流の暴れ川で氾濫を繰り返す川であった。
広大な台地性の平野を流れる川が多いことが豊かな肥沃の土地を作り出
していた。
これらの川を束ねて太平洋に出るのであるが、河口が二つに分かれ、海に
注いでいる。
二つの乳房から無限の乳汁を流していることに、喩えてアイヌが名付けたの
が「トカプ」の由来であった。この川が、現在の浦幌町旅来で十勝川が二つ
に別れて、右がオホツナイ(大津川)の豊頃、左が十勝川である。
(写真は、河口にある長節湖)
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