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十勝国(とかちのくに) 9  
 「十勝日誌 」

 探検家松浦武四郎の十勝紀行文は「十勝日誌」として
1860年(万延元年)に書き上げた。
現代文の訳で出版されているのもあるので読みやすい。
一日の日記として寒地と越冬を克明に記録し、山や川を
見事に描写している。寒さの中で、よく描いたものだと思う。


「この広い平野の低地は谷地で、丘陵地帯は深い森林に
覆われ、その間を複雑に入り組んで川が流れ、その川筋
は自然の交通路となっていた。
山野には鹿をはじめとする多くの獣が、川には溢れるばか
りに鮭や鱒が上る。」

武四郎の訪れた頃の十勝の国は、ほぼこのような所であった。
(今でも十勝の中心地に鮭の遡上が観光名称となっている)
 豊かな土地なので、他の地区と比べるとアイヌ人口も多く、
安政3年(1856)の調べでは、190戸、1209人と記されている。



余談ではあるが、1860(万延元)年とは帯広の六花亭の前身で
ある「千秋庵総本家」が箱館(函館)に開業した年である。
六花亭に「十勝日誌」のお菓子の詰め合わせがあるが、これは
松浦武四郎の紀行文の表紙からイメージしたものである。
 
(写真は、占冠道の駅から)
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2008年8月7日。 日本の一番東にある根室から出発します!
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