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アイヌ民族の蜂起 12
 コシャマイン蜂起の1

  志海苔館(シノリ)の主は小林太郎左衛門良景という豪族であった。
刺殺されたアイヌ青年の部落長老が鍛冶屋村を訪ねるが、村の衆は入れ
ようとしなかった。仕方なく長老は小林太郎左衛門良景に談判に行った。

 アイヌのしきたりには、罪を犯した者には「償い」という掟があった。
「償い」の大きさは長老たちの裁決で決まり、本人の財産を支払うことで
あった。鍛冶屋に「償い」をしてほしいと頼んだ。
それで、アイヌは一件を丸く収めようとしたのである。
 しかし、「悪いのは鍛冶屋にケチをつけたアイヌの青年の方だ」
「あまりしつこいとアイヌは鍛冶屋村に出入り禁止にする」といい放った。

 ここまでくる背景には、安東一族が蝦夷地に入り込んできてからの交易
の問題が出ていた。和人のアイヌに対する取引が、序々に高飛車になり、
弱みに付け込んで横暴になってきていた。
鍛冶屋村に入れさせないということは、鉄製品やアイヌ交易を止めるとい
うことに等しかったのである。更に言えば、和人のエリアを決めてそこから
アイヌを追い出そうということでもあった。
 
(写真は、アイヌの武器である弓と矢)
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2008年8月7日。 日本の一番東にある根室から出発します!
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